第365章 そんなにバカなの?

紀姍姍の両目はクルミのように腫れていて、景雲昭はとても見ていられなかった。取るに足らない人のために自分をこんな酷い姿にするなんて、彼女には到底できないことだった。

紀姍姍の謝罪に対して、景雲昭はただ頷いて応えただけで、すぐに立ち去ろうとした。

しかし紀姍姍はそれを見るや否や、すぐに飛びついてきた。「行かないで!さっきの態度は何なの?私がそんなに馬鹿に見えるの!」

景雲昭のあの眼差しは、明らかに彼女を軽蔑していた。

頭の中には未だに景雲昭が崔均の人柄に問題があると言った言葉が残っていたが、どうしても彼女にはそれが見出せなかった。崔均を見れば見るほど良い人に思え、むしろ完璧な人だと感じていた。もちろん、今では一つだけ受け入れがたい欠点があった。それは彼女の両親を尊重しないということだった。