第481章 一度の過ちが千古の恨みとなる

その男は驚きと躊躇いの表情を浮かべ、鐘清が差し出した手を見て心が震えた。しかし、少し考えてから近寄り、彼女を抱きしめた。「一体どうしたんだ?」

「分からないの、分からないの……ただ好奇心で中に入ってみたかっただけなのに、嫌な男の人と意地悪な女の子に出会って、その人たちのせいで孟さんの怒りを買って、孟さんに……」

「英迪、私のこと嫌いにならない?……ごめんなさい……」

鐘清はすすり泣きながら、さらに言った。「私たち、別れましょう。私があなたに相応しくないの。あなたを責めたりしないから……」

王英迪は胸が痛み、歯ぎしりしながら言った。「その嫌な男と孟さんはまだいるのか!」

「孟さんは独房に入れられています……私を陥れたあの二人は捕まっていません……」鐘清は首を振った。

王英迪は複雑な表情を浮かべ、清ちゃんの手を引いた。「行こう。警察に説明して、家に帰ろう」

鐘清は小さく頷いた。

警察は記録を確認し、意味深な目で鐘清を見た。「分かりました。初犯であり、他の前科もないようですので、保釈金五千元を支払えば出られます」

鐘清はほっとし、王英迪は即座に支払った。

しかし支払いの瞬間、パソコンの資料が目に入り、雷に打たれたようになった。「おかしい……清ちゃんはただ客として興味本位で入っただけで、中で働いているホステスじゃない……」

それを聞いた警察官は眉をひそめた。「この資料は帝享龍庭のデータベースから直接コピーしたもので、間違いはありません。鐘清、23歳、昨日クラブハウスと契約を結び、衣服や化粧品、そして契約金として十万元を受け取っています。今日が初出勤日でした」

「若い女性がこういうことをするのは本当に理解できません。若いのにどうしてまともな仕事をしないんですか?そんな商売で稼ごうとして。長く続くと思いますか?そういう場所は玉石混交で、お金は稼げても病気になる女の子が多いんです。自分を害するだけでなく、他人も害することになります!」警察官は不快そうな表情を浮かべた。

「そんなはずない!」王英迪は慌てて言った。「彼女はそんな人じゃない。何か間違いがあるはずだ!」