第504章 今度こそ確実に

景雲昭は損をする人ではなかった。

最初の一発は鐘さん兄弟が蘇楚をあんな嫌な方法で扱ったからで、二発目は主任に校庭掃除の罰を受けたからだった。重労働ではないとはいえ、これも兄弟のせいだと考えていた。

彼女は以前、花泥棒のために華寧県の多くの勢力を一掃し、その結果、花泥棒は今や華寧県で絶対的な存在となっていた。一言で頼めば、花泥棒は喜んで協力してくれた。

そして同時に、景雲昭は花泥棒に鐘清の居場所を探してもらった。

花泥棒の動きは早く、景雲昭が提供した写真もあって、すぐに情報が入ってきた。

鐘清は現在、民家に住んでいた。その家の持ち主は老人で、近所の話によると、その老人の子供たちは地方で成功を収め、老人を引き取ったとのことで、家は現在、文鴻という人物に任されているという。

この文鴻といえば、以前鐘清を連れて行った人物のはずだ。

この文鴻は地元の人間ではないため、近所の人々は彼が以前その老人の家に来ていて、その時老人が彼を「強さん」と呼んでいたことしか知らなかった。老人は胡姓なので、彼も同じはずだった。

この胡文鴻という人物は少し変わっていて、年明けから引っ越してきた後はほとんど外出せず、近所の人とも挨拶を交わすことを好まなかった。最初は近所の人が訪ねてきたが、彼は不快そうな顔をして誰も家に入れず、性格が陰気に見えたため、時間はそれほど経っていないものの、もう誰も彼と関わろうとせず、評判も良くなかった。

だから彼が何故鐘清に特別な態度を取るのかは分からないが、おそらく一目惚れでもしたのだろう。

鐘清は住む場所を得てから、運も良くなったようで、新しく小さな西洋医学診療所で仕事を見つけた。

本来なら彼女の学歴があれば大きな病院に就職できるはずだが、前科があり、しかも卒業時には実習期間も終えていなかったため、彼女自身もそれを理解し、まずは生活の糧を得ることを選んだ。

景雲昭は今や鐘清の居場所を知ったからには、放っておくわけにはいかなかった。

以前、彼女を心が悪いと言い続けていたのだから、それを証明しなければ、ただの言いがかりで終わってしまう。

土曜日になるとすぐに、景雲昭は一人で出かけた。

気温が徐々に上がり、景雲昭も以前より涼しい服装をしていた。景雲昭は鐘清の職場に直行した。