第503章 処分

主任は鐘良と鐘毅の様子を見て、口角を引き攣らせた。自業自得とはいえ、彼女の殴り方は少し酷すぎた。顔を見ても元の形がほとんど分からないほどで、青あざだらけで血を吐き、前歯も一本抜けていた。

しかし、深刻とはいえ、主任は心の中でこの件で景雲昭に処分を与えるほどではないと考えていた。結局のところ...この兄弟も間違っていたのだから。

主任は眉をひそめて考え込んでから、言った。「景雲昭、次は何かあったら先生に相談すればいいでしょう。暴力を振るうのは絶対に間違っています。後で千字の反省文を提出してください。それと...一週間グラウンドの掃除当番です。もし次に学校で問題を起こしたら、重い処分になりますよ。」

景雲昭には保護者がおらず、監護責任は学校と町内会にあった。しかし彼女はまだ幼い少女で、誰も本当の意味で面倒を見る人がいないため、結局は齊先生に指導してもらうしかなかった。

そして彼女は少し衝動的なところがあるだけで、普段は他の悪いことはしない子だった。

入学以来、学校に多くの栄誉をもたらし、賞状を山ほど獲得し、成績も安定していて、将来は確実に一流大学に進学できる生徒だ。学校としても、このような些細な事で退学させたり、彼女の記録に汚点を残したりするわけにはいかなかった。

それに、この双子は学校に来て数日しか経っていないのに、すでにこのような事を起こしており、むしろそちらの方が失望させられる。

主任が言うと、景雲昭は素直に頷いた。「はい。次からは学校内で人を殴らないことを約束します。」

彼女は教養のある人間だ。誰かが彼女を挑発しない限り、良い子でいることを約束する。

「学校外でもダメですよ。」主任は口角を引き攣らせた。景雲昭の目つきがどこか変だと感じた。

そう言って、鐘家の兄弟を見下ろすと、表情に苛立ちと嫌悪感を浮かべながら、ため息をついて蘇楚に言った。「あの...蘇、蘇楚でしたよね?もう掻かないで!被害者だということで今回は見逃しますが、もし手を出したら、あなたも一緒に罰します。」

蘇楚は口を尖らせて手を引っ込めたが、目は燃えるように輝いていた。

学校では殴れないなら、家に帰ってからならいいでしょう!