第524章 首謀者は死んだ

「屋敷の主人と胡強は親戚関係で、胡強本人はやや内向的な性格の持ち主で、かつて寧市のある大学の学生でしたが、実験室を不正に使用して小規模な爆発を起こし退学処分となりました。彼の祖父は洪家の古い執事で、そのため彼と洪雯は幼なじみとして一緒に育ち、胡強が学校を退学になった後、洪家は昔からの縁を考慮して彼に仕事を見つけてあげました……」

警察は胡強の状況を詳しく説明した。

彼らの説明によると、この胡強は洪雯の死を知った後、彼女に怨みを晴らすため、特に華寧県に戻って復讐したのだという。

彼が一時的に住んでいた場所の元の住人は引っ越しておらず、家族全員が殺害されていた。

ちょうど年末で、家主の子供たちも実家に戻っていた時期で、胡強は一晩のうちに人々を殺害した後、遺体を地下室に隠し、処理をした後、近所の人々には老人が子供たちに引き取られたと告げた。

警察がその地下室を捜査したとき、皆が震撼した。

地下室には六体の不完全な遺体があり、老人が一人、残りは二人の子供と老人の息子、娘、そして息子の嫁だった。

そこでは被害者の携帯電話も発見され、胡強は彼らの携帯電話を使って一斉メールを送信し、老父を連れて旅行に行ったと伝えた。この家族は確かに旅行の予定があったため、誰も訪ねてこなかった。

胡強は六人を殺害した後、奇妙な薬品で遺体を保存し、彼らが発見した時には、その肉質はソーセージのようになっており、見るに堪えないほど気持ち悪く、地下室全体が腐臭と薬品の臭いで混ざり合い、非常に刺激的な臭いがした。その上、地下室からは爆弾の材料も多数発見された。

そしてそれらの遺体は……

警察官は今でも思い出すと耐えられない気持ちになる。

体の肉がばらばらに切り取られ、一部は整然と片付けられており、地下室の様子から見ると、その胡強はおそらくその遺体とよく一緒にいたようで、この精神状態は恐ろしさの極みだった。

今や証拠は揃い、疑問の余地はなくなっていた。

警察の目的は確認するだけだった。

「つまり、相手が鐘家の兄弟を騙して蘇楚を拉致した後、あなたは一人で救出に向かったということですか？」警察官は再び尋ねた。

「その通りです」景雲昭は答えた。

今、景雲昭の語る一言一句は、鐘家の三人にとって非常に重要な意味を持っていた。