第525章 お嫂さん

警察は例によってその他の質問をし、記録を取った後は邪魔をしなくなった。景雲昭は隣の病室を覗きに行った。

病床の前には六つの椅子が横に並べられ、六人の男たちが並んで座り、一言も発せずにベッドの上の黎少雲を見つめていた。とても厳かな様子だった。

蕭海清がこの人たちは少し怖いと言っていたのも無理はない。

景雲昭はノックをして入室した。

六人が一斉に立ち上がるのが見えた。

お互いを見合わせた後、突然景雲昭に親指を立てて「お嬢さん、さすが俺たちのボスが気に入った女だ。度胸があるな」

景雲昭は口角を引きつらせて「彼の具合はどう？」

「安心してください、死にはしませんよ」一人が笑いながら言った。

景雲昭は彼らを一瞥し、自らベッドの傍に座った。黎少雲は全身をうつ伏せにし、背中には薬が塗られていた。景雲昭は西洋薬についてはよく知らなかったが、この範囲と程度から見ると、確かにかなり深刻そうだった。

さらに脈を取ってみると、より一層驚いた。

黎少雲は当時大きな衝撃を受け、五臓六腑にもダメージがあったが、武術の基礎があったため、確かに命に別状はなかった。普通の人であれば、おそらくその場で死んでいただろう。

「彼が目を覚ましたら知らせてください。ありがとうございます」景雲昭は真剣な表情で彼らに言った。

この数人も黎少雲と同じくらいの年齢だったが、容姿は大きく異なっていた。

黎少雲は気品があったが、これらの人々は落ち着いた様子の者もいれば、遊び人のような者もいて、さらには普通の明るい青年に見える者もいた。軍服を脱いでしまえば、彼らの本当の職業など全く分からないだろう。

しかし類は友を呼ぶというように、この数人と黎少雲にも似たところがあった。それは真剣な時の表情だった。

「お嫂さん、安心してください。俺たちのボスがあなたのために命を賭けたんだから、あなたはもう身内です。彼が目覚めたらすぐにお知らせします。そうそう、私のことは七兄と呼んでください。隣は順番に二兄から六兄です。これからは付き合う機会も多くなるでしょうから、今からもう遠慮なく」特に白い肌をした男が言った。

「七さん、随分と図々しいな。嫂さんに七兄と呼ばせるだって？調子に乗るなよ！」隣の六さんが即座に言った。