第526章 捜査への協力

景雲昭は病室から出てきて、耳先が少し赤くなっていた。ガラス窓越しにもう一度覗き込んでから、やっと背を向けて立ち去った。

自分の病室に戻ると、部屋には数人のクラスメートがいて、彼女と蘇楚のために二束の花を持ってきていた。この待遇に彼女は少し驚いた。

景雲昭の怪我は軽く、意識不明の間にも各種検査は済ませていた。医師の判断では いつでも退院できる状態だったが、蕭海清はまだ不安を感じていた。甘旦那さんが皆の前で何度も脈を診て大丈夫だと証明してくれて、やっと安心したようだった。

「雲昭、あなたは本当に命が大きいわね。現場があんなに爆発していたのに、あなたは無傷だなんて。蘇楚はもっとすごいわ。あの睡眠薬を飲んでいなかったら、今頃まだ暴れ回っていたかもしれないわ!正直に言って、金鐘罩でも修得したの?」と蕭海清は笑いながら言った。

本当に五体投地して敬服するほかない。

彼女は報道された爆発現場の様子を見た。そこには歪んだ鉄くずの山しか残っていなかった。

「胡家を見に行きたいんだけど、一緒に来る?」と景雲昭は話題を変えた。

蕭海清は一瞬固まった。「胡、胡家?」

傍らの唐子華と甘堇辰も顔をゆがめた。「雲昭、あそこは六人家族全員が亡くなった家だよ。何しに行くの?」

家族六人の遺体は今も胡家にあった。遺体が不完全なため、現在もまだ捜査中とのことだった。本来なら彼女が行くことはできないはずだが、この事件の被害者の一人であり、さらに黎少雲や他の仲間たちとの関係もあって、この程度のことは問題にならなかった。

ただ三人から見れば、少し不気味に感じられた。

「鐘清はまだ胡家で捜査に協力しているんでしょう?」と景雲昭は笑ったが、その笑みは凍りつくように冷たかった。

蕭海清三人は互いに顔を見合わせ、少し怖気づいた。特に景雲昭のそんな恐ろしい表情を見て、背筋に冷たいものを感じた。

「僕は楚楚の付き添いがあるから、やめておくよ……」

「うん……僕も楚楚と一緒にいるよ……」

二人の男子学生は顔を赤らめながら急いで言った。

蕭海清はそれを聞いて、口角を引きつらせた。彼らのそんな臆病な様子を見て、逆に闘志が湧いてきた。「雲昭、私が一緒に行くわ!」