第582章 忌避(2)

景雲昭は口角に苦みを浮かべ、さらに言った。「楚楚、あのような場所は確かにあなたには相応しくないわ」

蘇楚は落胆した様子で彼女と蕭海清を一瞥し、少し俯いて黙っていた。

甘堇辰は心の中で溜息をついた。「わかったよ、気を付けてね。何かあったら私たちに言ってくれ」

景雲昭は頷き、蕭海清と共にドアを開けて出て行った。ドアを開けると、蕭道安がドアの一歩手前に立っているのが見えた。まるでドアを開けるべきか迷っているかのようだった。蕭海清は彼を一瞥したが、まるで見なかったかのように振る舞った。

「行きましょうか?」蕭海清は少し声を上げた。

蕭海清は赤いドレスに白い短めのジャケットを合わせ、体の痕跡を全て隠していた。蕭道安はそれを聞くと、急いで車のドアを開け、まるで使用人のような態度を見せた。