第656章 密かな喜び

景雲昭は蘇楚の手にあるパソコンを見た。目が画面に落ちた瞬間、彼女の呼吸はまるで止まったかのようだった。

その投稿には数枚の写真が掲載されており、写真は非常に鮮明で、その中の女性が蕭海清であることは一目瞭然だった!

蕭海清が事件に遭った夜、彼女が蕭海清を連れ帰ったため、当時の蕭海清の状態や着ていた服についてはっきりと覚えていた。だから疑う余地もなく、この写真の内容はあの日、卓海洋のアパートで起きたことだった。

「今は開けなくなってる...」二人が見ていると、ウェブページにエラーが表示された。蘇楚は泣きそうになりながら急いで言った。「削除されたみたい。でも、さっきまでコメントしていた人がたくさんいたから、誰かが写真をスクリーンショットで保存しているはずよ」

写真の中で蕭海清はドレスを着ていたが、非常に惨めな様子で、さらにモザイク処理された男性が彼女の上に覆いかぶさり、親密な動きをしていた。その角度のせいで、外部の人間は蕭海清が自発的でないとは思わないだろう!

景雲昭も心が乱れ、蕭海清の最近の行動を思い返すと、彼女が早くからこのことを予測していたような気がした。

急いで蕭海清に電話をかけたが、電話の向こうは電源が切れていて、全く通じなかった。

「私が出かけて探してくる」景雲昭は上着を取り、すぐに出かける準備をした。

蕭海清は自分を責めるタイプではないので、彼女が何か考え詰めることは心配していなかった。しかし、このような時に彼女のそばにいなければ、安心できなかった。

蘇楚はそれを聞くと、手元のパソコンも気にせず「私も一緒に行く!」と言った。

景雲昭は彼女を一瞥し、うなずいた。

その時、江蓉の携帯電話が鳴り始めた。表示名を見て、慎重に蕭海清に言った。「海清、あなたたちのクラスの担任の先生みたいだけど...」

「切って」蕭海清は冷たく言った。

それらの写真は彼女がすでに見ていたもので、角度も撮影されたシーンも完璧だった。だから彼女がどう説明しても、彼女が強制されたものだと誰も信じないだろう。

誰も信じないとわかっているなら、口を酸っぱくして説明する必要もない。