第115章:坂本加奈は男たらしだったのね!

昨日、坂本加奈を擁護していた女子たちは今回は口を開かなかった。なぜなら昨日、高橋先生が坂本加奈を送り届けた後、姿を見せていないからだ。朝、彼女たちが高橋先生の部屋に行ってみると、誰もおらず、布団はきちんと整えられていて、誰かが寝た形跡はなかった。

普段から高橋先生が坂本加奈を特別扱いしていたことに加え、今や奥様まで来ているので、彼女たちも軽々しく坂本加奈を擁護することはできなかった。

結局のところ、彼女たちは坂本加奈とそれほど親しくないのだから、彼女の人柄を信じることはできないのだ!

「高橋先生は良い先生です。ただ純粋に生徒を気にかけているだけで、それが何か悪いことなのですか?」坂本加奈はその男子学生に反問した。

男子学生が答える前に、林波留が急いで口を開いた。「先生が生徒を気にかけるのは当然悪いことじゃないわ。悪いのは、厚かましくも先生を誘惑しようとした生徒の方よ。高橋先生が一時的に誘惑に負けたとしても、それは仕方のないことだわ!」

坂本加奈は機械的に唇を歪めた。「泥棒は現行犯、不倫は現場押さえ。証拠もないのに、私と高橋先生にそんな関係があるなんて決めつけないでください。これは名誉毀損です。訴えることもできますよ。」

「坂本加奈、そんな上っ面な演技はやめなさいよ。昔、私の兄と春子姉さんが付き合っていた時、あなたが両家の親に圧力をかけなければ、兄は春子姉さんと別れることはなかったはずよ。」

林波留は義憤に駆られ、正義の使者のように道徳的な高みから坂本加奈に制裁を下した。

「兄は両家の関係が決裂するのを覚悟してでも、あなたと結婚したくなかったのよ。そしたらあなたは今度は高橋先生を誘惑する。本当に下劣ね、一日も男なしでは居られないのね。」

この言葉に、全員が目を見開いて坂本加奈を見つめた。林波留と彼女の間にそんな関係があったとは思いもよらなかった。

しかも林波留の言葉から察するに、坂本加奈はそういうことを常習的にしているらしい!