「だめ、岩崎さん……んん……」
言葉が終わらないうちに唇が塞がれた。
「抗議は無効だよ。さもないと、今すぐいじめちゃうぞ」
坂本加奈:「……」
黒川浩二は彼女を自分の部屋に戻らせず、彼のバスルームで入浴させ、彼のワイシャツを寝間着として着させた。
シャツは大きすぎて、着ると緩すぎて、上も下も風が通り抜けるようで、全く安心感がなかった。
坂本加奈は湯気で赤くなった小さな顔を更に赤らめながら、バスルームから出るとすぐにベッドに飛び込んで布団にくるまった。
鹿のような潤んだ瞳で、外から入ってくる黒川浩二を見つめた。彼は彼女のスマートフォンを持ち、牛乳も一杯持っていた。
黒川浩二は近づいてきて、スマートフォンをベッドサイドテーブルに置き、牛乳を彼女に渡した。「牛乳を飲んで、早く寝なさい」