第326章:あなたはバカね

久兄さんは彼の視線を無視したかのように、凶暴な目つきで西村美香を睨みつけた。「俺たちは自分の取り分だけ取る!」

西村美香は冷笑した。「売女のくせに体裁を取り繕うなんて、いい人ぶってどうするの?女も金も欲しくないの?」

言葉が終わらないうちに、久兄さんは突然彼女の首を掴んだ。「その汚い口を引き裂かれたくなければ、黙れ!」

そう言って武の方を見た。「金を取れ。」

武は白く痩せた坂本加奈を名残惜しそうに見つめたが、兄貴の言うことを聞いて、西村美香のハンドバッグを奪い取った。

西村美香は顔色が険しくなり、この二人の無法者が自分の言うことを聞かないとは思いもよらなかった。

久兄さんは彼女を放し、武から受け取ったハンドバッグから現金の束を二つ取り出し、西村美香の顔に投げつけた。「俺たちは自分の分だけ取る!」