菊田は頷いた。「私に任せてください」
角田は彼の肩を叩いた。「ああ、君に任せるのが一番安心だ」
この食事は角田と菊田にとって満足のいくものだったが、佐藤薫はリフォームのことが気になって、ほとんど食べずに満腹になってしまった。
午後、アパートに戻ると、角田は彼女にデザイナーに電話するよう促した。
佐藤薫は携帯を取り出してデザイナーに電話をかけ、もごもごと自分の要望を伝えた。
電話の向こうのデザイナーは何が起きているのか分からず戸惑っていたが、それでも丁寧に佐藤薫に説明した。
「佐藤お嬢様、弊社は高品質な住宅を手がけており、品質を保証するため、材料は厳選しております。わずかな欠陥でも使用いたしません。もし材料の品質が気になるようでしたら、現場で直接確認していただくことも可能です」