第465章:私は、喉が渇いた【月票加更2】

三十分後、二人はテーブルに向かい合って座り、それぞれ湯圓を一杯ずつ、そして彼が洗った果物を前にしていた。

佐藤薫は彼が料理を作っている間に携帯を確認し、彼からのメッセージと着信を見た。

「実は私のことを心配する必要はないのよ。私がどんなに鈍くても、コンロで何かを煮ている時はその場を離れてはいけないことも、ガスの管理も分かっているわ」

坂本真理子は彼女を横目で見て、「誰があんたのことを心配してるって?死んだら警察に疑われるのが嫌なだけだ」

佐藤薫は彼が自分のことを心配しているのに、素直に認めたくないだけだと感じたが、それを指摘することもせず、反論もしなかった。

「じゃあ、林さんは?」彼が彼女を放っておいて、自分が死んでないか確認しに来るわけがない。

「彼女は...」坂本真理子の凛とした瞳に一瞬の後ろめたさが浮かび、珍しく嘘をついた。「映画を見終わったら、図面を描きに戻ったよ」