第465章:私は、喉が渇いた【月票加更2】

三十分後、二人はテーブルに向かい合って座り、それぞれ湯圓を一杯ずつ、そして彼が洗った果物を前にしていた。

佐藤薫は彼が料理を作っている間に携帯を確認し、彼からのメッセージと着信を見た。

「実は私のことを心配する必要はないのよ。私がどんなに鈍くても、コンロで何かを煮ている時はその場を離れてはいけないことも、ガスの管理も分かっているわ」

坂本真理子は彼女を横目で見て、「誰があんたのことを心配してるって?死んだら警察に疑われるのが嫌なだけだ」

佐藤薫は彼が自分のことを心配しているのに、素直に認めたくないだけだと感じたが、それを指摘することもせず、反論もしなかった。

「じゃあ、林さんは?」彼が彼女を放っておいて、自分が死んでないか確認しに来るわけがない。

「彼女は...」坂本真理子の凛とした瞳に一瞬の後ろめたさが浮かび、珍しく嘘をついた。「映画を見終わったら、図面を描きに戻ったよ」

佐藤薫は彼の言葉を疑うことなく、心の中でほっとした。

よかった、彼が彼女を置き去りにしなかったから、林さんが余計な心配をすることもない。

「林さんは本当に仕事熱心ね。私も彼女を見習って、頑張らないと」

坂本真理子は彼女を横目で見て、「馬鹿なこと言うな!」

佐藤薫:「...」

夕食後、佐藤薫が皿を洗おうとすると、坂本真理子に止められた。「俺がやる」

「いいえ...」

言葉が終わらないうちに遮られた。「俺の車が汚れてる。拭いてくれ」

佐藤薫:「...」

皿洗いの方がましだわ。

坂本真理子は彼女を睨みつけた。「早く行けよ。引っ越しを手伝ってやったんだから、口先だけの感謝じゃないだろう!」

「はい」佐藤薫は不本意ながらバケツを探し、半分ほど水を入れ、タオルを一枚見つけた。

うんうん言いながら車を拭く。

坂本真理子が出てきたとき、彼女がタオルでボンネットの埃を丁寧に拭いているところだった。

家では気楽な格好をしていて、上は白の半袖Tシャツ、下はベージュのロングパンツ、その上にレースのカーディガンを羽織っていた。

車を拭くのに邪魔なので、カーディガンを景観の上に置き、かがむと細い腰が少し見え、肌は雪のように白く、手で包めそうなほど細かった。