ヴァレンの部屋の中で…
少年は顔を赤らめながら浴室から出てきた。乳白色の肌は熱いお湯で赤くなり、髪から水が滴り落ちていた。
白いタオルが腰に緩く巻かれていた。
部屋に入ると、ベッドに足を組んで座っているジェスリンと、ドアの横で頭を下げているメイドの姿に驚いた。
「ここで何をしているんだ?」ヴァレンは警戒した様子で尋ねた。
「リラックスして、小さなプラム…」
「そう呼ばないで!」女々しすぎる、と彼は思った。
ジェスリンはクスッと笑って肩をすくめた。「小さなプラム、謝りに来たの」彼女は微笑んだ。
ヴァレンは眉をひそめた。'謝る?ジェスリンが自分に謝ったことなんてあったか?'
考えれば考えるほど、彼女を疑わしく感じた。
「もう行っていいよ」ヴァレンは、謝罪を受け入れるでもなく拒否するでもなく言った。
「そうしたいけど、できないわ」ジェスリンは首を振って立ち上がった。
彼女が一歩近づくたびに、ヴァレンは同じ距離だけ後退した。
「何をするつもりなんだ?」ヴァレンは少し動揺して尋ねた。
「何もしないわ。ただ手伝いたいだけ。あなたが使用人に体を洗ってもらったり着替えを手伝ってもらったりしないって聞いたの。レックスかムーランしかダメなんでしょう?でも二人とも今いないから、私が代わりにやるべきよ。それに、あなたの手は怪我してるでしょう」
「ダメだ!近づかないで、来るな!」ヴァレンはパニックになった。
彼女のせいで怪我をして以来、そして彼女が何日も平和な顔で寝ているのを見て以来、ヴァレンは自分でも理解できない何かを感じ始め、そのため少年は彼女を避けようとしていた。しかしこの妖女は…
「リラックスして、私があなたを傷つけるわけないでしょう。そんなことできないし」ジェスリンは手を伸ばしてヴァレンを強引に引っ張り、ドレッシングテーブルの大きな鏡の前に座らせた。
「離せ!」ヴァレンはジェスリンに抵抗した。
自分の親切が当たり前のように扱われることに苛立ちを感じ、ジェスリンははさみを取り上げ、ヴァレンの長い髪に突きつけた。
「もう一度動いたら髪を切るわよ」彼女は脅した。
その後、ヴァレンは硬直し、ジェスリンは彼の髪を堪能する時間を得た。