夜を共にするか否か?

マーベリックの部屋の中…

いつものように、ベッドの横のランプが部屋の一部を薄暗く照らしている以外は、部屋に変わりはなかった。

薄暗いとはいえ、ベッドの周りで行われている行為を見るには十分な明るさだった。

ベッドの端に横たわり、ランプの光を頼りに本を読んでいたマーベリックは、ドアベルの音を聞いた。引き出しの上の目覚まし時計を見た。それは、レックスが任務に出る前に持ってきたものだった。

マーベリックはランプの近くにあるリモコンを手に取り、本から目を離さずに、ドアに向かって手を伸ばしてボタンを押した。

ドアが開くと、ジェスリンが入ってきた。

「10分遅い」と彼は無関心に言った。その声には威圧感があったが、彼女を怖がらせるほどではなかった。

ジェスリンは彼の方へ歩きながら答えた。「ヴァレンを一人にできなくて」