罪の都市へ行く

その間、首都では…

大きな居間ではキーボードの絶え間ない打鍵音が聞こえていた。

ジェスリンは心配そうな表情で爪を噛みながら行ったり来たりしており、時々立ち止まってレックスの作業の進捗について尋ねていた。

イエローも、真剣な表情でノートパソコンのキーボードを猛スピードで打っているレックスの後ろに立ち、動揺しているように見えた。

「義兄さん、何か見つかった?」ジェスリンは何度目かの質問をした。

「ジェスリン、落ち着いて。きっとシティはなにかの不具合を起こしているだけよ」イエローは嘘だとわかっていながらも彼女を落ち着かせようとした。

「いいえ、昨日からお母さまと話せていないの。それに、起きていることすべてが奇妙すぎて、これを偶然だとは思えない…先日、パイパーがキムと買い物に行った時に何者かに襲われたわ。同じ日に、ブライアンは事前の通知もなく会社を辞めた。そして真夜中に、シティのネットワークが突然おかしくなった。もう10時間近く経つのに、ネットワークは復旧せず、メディアもそれを報道していない…お姉さん、何かがおかしいと感じるの!」

イエローは無力に溜息をついた。彼女もまた何かがおかしいと感じていた。なぜなら、ファン・ミンが一緒にいた時にピンクと話したが、数時間後に再びピンクに電話したが、今に至るまで応答がなかったからだ。

「わかった!」レックスが叫び、ジェスリンとイエローの注目を集めた。

二人は急いで画面を見に行くと、ピンクがデライトホテルに入り、出てくる短いクリップが目に入った。別のクリップではブライアンが出入りする様子、そしてファン・ミンも入っていく様子が映っていた。それが彼が見つけられたすべてだった。

「なぜクリップになっているの?ホテルの監視カメラをハッキングしたんじゃなかったの?」ジェスリンは眉をひそめた。

「映像は破壊されていた。暗黒時代組織のデータベースからこれだけを取り出せたんだ。なぜか動画はクリップとして保存されていた。もし兄がここにいれば、彼なら—」彼は凍りついたように動きを止め、ゆっくりと後ろを振り返った。予想通り、ジェスリンは暗い表情をしていた。

「そんな顔をしないで、彼は大丈夫だし—」

「シティに行くわ。入れて」ジェスリンは彼の言葉を遮った。

「何だって?!」

「小うさぎ?!」