佐藤大輝から送られてきたメールには写真が添付されていた。
沢井恭子がダウンロードしている間、佐藤大輝はゆっくりと話し始めた。「長い間考えていたんですが、あの日学校で撮った写真は1枚だけで、確かに図書館の前でしたが、留学生と間違えられて集合写真に引っ張り込まれたんです。」
ピン。
写真のダウンロードが完了した。
沢井恭子が開いてみると、確かに大きな集合写真だった。
20人以上が一列に並んでいた。
佐藤大輝と彼女は人群れの一番右側に立っており、二人とも見た目が良く、非常に目立っていた。
他の人々を隠すと、まさに彼女と佐藤大輝の二人きりの写真になり、背景の図書館まで一致していた!
沢井恭子は呆然とし、スマートフォンを握る指先に力が入った。
あの日の記憶が脳裏に蘇ってきた。
佐藤大輝はその時、出張でその学校に行っていた。会社からプロジェクトの調査を依頼されたと言い、彼女もちょうどその時期にF国に用事があって行っていた。