第330章 お仕置き!

林院長も両家の親の代わりに決定を下すことはできず、白井桜子と佐藤澄夫が来るにはさらに時間がかかるだろう。

しかし、沢井彩芽は明らかに待ちたくなかった。彼女は四人の子供たちを直接見て言った。「私たちの謝罪を受け入れてくれるかしら?受け入れてくれないなら、私にもどうしようもないわ」

なんて厄介な人だ!

林院長の顔色はさらに暗くなった。

そばにいた佐藤奈々子はさらに悲しそうに泣いていた。彼女はお金も謝罪も要らない、ただ前歯が欲しい、りんごが食べたいだけなのだ!

佐藤奈々子の泣き声の中、佐藤和利のはっきりとした声が響いた。「人を殴って、20万円の賠償金で済むの?」

この言葉に、林院長は再び眉をひそめた。「村野、黙っていなさい」

しかし沢井彩芽は言った。「林院長、なぜ被害者の家族に話をさせないのですか?」

彼女は笑顔で佐藤和利を見た。「20万円では少ないと思う?」

「うん!」佐藤和利は真剣に答えた。「少なくとも1000万円!」

「金の亡者、貧乏人!」白井恵理子は沢井彩芽の後ろから出てきて、佐藤和利を罵った。「強盗でもするつもり?」

沢井彩芽の顔色も暗くなった。

1000万円は彼女にとって大したことではないが、自分がカモに見えるというのか?

彼女は白井恵理子から、佐藤和利が典型的な守銭奴だと聞いていた。

クラスでもいつもお金があれば何でも解決できるという態度だった。

彼女は眉をひそめ、叱責した。「坊や、そんなに要求するなら、恐喝罪で訴えることもできるのよ!」

佐藤和利は首を傾げた。「じゃあ、いくらなら恐喝にならないの?」

沢井彩芽は目を細め、小切手を取り出して20万円と書き、佐藤和利に投げ渡した。「前歯一本20万円、これ以上は出せないわ」

「はい」

林院長が止める間もなく、佐藤和利は小切手を受け取った。

沢井彩芽の目に軽蔑の色が浮かんだ。

まさに田舎の成金、お金しか見えていない……

林院長までもが眉をひそめ、心中穏やかではなかった。一方では沢井彩芽が子供を騙したことに、もう一方では佐藤和利の金銭への執着に怒りを感じていた!

佐藤家はお金に困っているようには見えないのに、なぜたかが20万円のために頭を下げなければならないのか?!

しかし、みんながこれで解決したと思った時、なんと!!