第44章 パーティーへの招待

佐藤正志は確かに佐藤家の孫世代の中で、ビジネスの才能が一番ある者だった。

おじいさんの若い頃の風格そのものだ。

それを聞いていた傍らの山田燕は胸が苦しくなった。

普段は子供たちの好きなことが一番大切だと言っているくせに、結局は正志が一番気に入りなのか。

しばらく話した後、上杉望が口を開いた。「佐藤おじいさん、今度の土曜日に家でパーティーを開くんです。秋次おじいさんの歓迎会なんですが、隼人と和音ちゃんを招待したいと思うんですが、よろしいでしょうか?」

上杉家は隣同士で、土曜日は休日だし、学校もない。何の不都合があるというのだろうか。

佐藤おじいさんは二人の子供たちの方を向いて言った。「行きたければ行きなさい。毎日勉強ばかりで頭が疲れているだろうから、たまには気分転換するのもいいことだ。」