第84章 集団で顔を潰される

学校の門の前で、奥野実里はようやくこの数人のチンピラを許してやることにした。

しかし、彼女は四人のチンピラに、まず佐藤和音に謝罪させた。学校の門の前に集まった大勢の生徒たちの前で、真実を叫ばせたのだ。

「申し訳ありません！私はあなたのことを知りませんでした！誰かがお金をくれて、ここで告白するように言われたんです！相手は佐藤和音の評判を落としたいと言っていました！それ以外のことは本当に何も知りません！」

チンピラたちは言うことを聞かないわけにはいかず、一気に全てを話した。

「そんな小さな声で、このカス野郎、飯食ってないのか何なんだ？そんな小さな声じゃ誰も聞こえないだろ？お前らがやったこの下らないプラカードのせいで学校中が知ることになったんだぞ。今説明させてるのにそんな小さな声じゃ、姉ちゃんをからかってるのか？！」

「違います違います」彼らは飯を食ってないわけじゃなく、殴られて力が出ないだけだった！

「違うなら早くしろよ！姉ちゃんが暇だと思ってんのか？姉ちゃんの時間はお前らクズより何倍も価値があるんだぞ！」

これは事実で、奥野実里が一日で生み出す価値は、おそらくこの四人のチンピラが一年で生み出す価値よりも高かった。

チンピラはすぐさま再び叫んだ。

今度は全力で声を張り上げた。

声は大きく、少なくとも校門前に集まっていた人々全員に聞こえた。

実際、このチンピラの告白がなくても、みんな真相をほぼ理解していた。

さらに、金を渡した人物が誰なのかまで知っていた。

なぜなら、学校の掲示板に新しい投稿で証拠が全て公開されていたからだ。

これで、多くの人が面目を失った。

特に前の人気スレッドで佐藤和音を非難していた人々だ。

それらのコメントは今となっては皮肉なものに見える。

最も致命的なのは、そのスレッドが削除できないことだった。スレッド本体も、下のコメントも、全て削除できなかった。

削除できない理由について、学校掲示板の管理者の発表によると、サーバーのメンテナンスが必要なため、しばらくの間コメントを削除できないとのことだった。

そのため、対照的な二つのスレッドが学校掲示板のトップに掲載されたままとなった。

佐藤和音を悪意を持って推測した人々にとって、これ以上ない恥ずかしい状況となった。