第131章 菊地秋次が佐藤正志を言い負かす

菊地秋次が佐藤正志に見せたのは、以前の栄光高校の学校掲示板にあった佐藤和音を攻撃する投稿を印刷したものだった。

元の投稿のほとんどは削除されていたが、削除される前に、菊地秋次は上杉望に印刷させていた。

今、その印刷物が佐藤正志の目の前に置かれていた。

投稿への返信は一つ一つが鋭い刃物のようで、未成年の少女の心を千々に引き裂くのに十分なものだった。

佐藤正志は書類袋の中身を見終わると、すぐに自分の携帯を取り出した。

「見ても無駄だよ、投稿はもう何年も前に削除されてる」

菊地秋次は鼻で笑い、佐藤正志が携帯を取り出した時点で何をしようとしているのか分かっていた。

今さら掲示板の関連投稿を確認しても手遅れだった。

菊地秋次は佐藤正志を嘲笑した。「佐藤家で起きた出来事を、外部の人間に知られただけでなく、学校の掲示板で大騒ぎになるまでさせるなんて、その手腕には感服するよ!」