第168章 アイドルボーイズグループのお見舞い(3)

佐藤和音の視線も青木健児の上に留まった。

青木健児、この名前は佐藤和音にとって決して見知らぬものではなかった。

原作では後に佐藤和音の側にいて、佐藤和音と共に「悪事」を働いた人物だ。

当時すでに偏執的になっていた佐藤和音の唯一の友人とも言える存在だった。

彼は佐藤和音に千葉佳津への執着を諦めるよう諭し、悪事を止めようとしたが、佐藤和音は聞く耳を持たなかった。

佐藤和音が愚かな行為を重ねる中、青木健児は彼女に何かあってはいけないと考え、結局彼女を助けることを選んだ。

青木健児の末路は良くなかった。後にジュピターは解散し、全メンバーが活動停止に追い込まれた。

佐藤明人は強制的に家に戻され、母親の山田燕の采配に従うことになった。

一方、青木健児は人気と仕事を失い、バーで専属歌手として働くことになった。