第248章 佐藤直樹が真相の動画を見る(1)

佐藤直樹は毎日のリハビリトレーニングと定時の服薬以外にも、暇な時間はなかった。

一つは、この期間に遅れた学習を取り戻したいと思っていた。

二つ目は、自分なりの娯楽生活も始めていた。

最近の気分は本当に良かった。

自分の指が怪我をした時よりもずっと器用になっているのを見て、佐藤直樹の顔にも徐々に笑顔が増えていった。

この期間で不快に感じることがあるとすれば、それはおそらく二つのことだけだった。

一つは毎日飲まなければならない、思わず吐き気を催すほど苦い漢方薬だった。

その味は佐藤直樹が飲むたびに思わず身震いするほどだった。

しかし研究所の医師とスタッフは、これは彼の手の神経の回復を助けるためのものだと言っていた。

手をより完全に治すために、佐藤直樹はどんなに苦くても我慢していた。

二つ目は、時々心に湧き上がる喪失感と胸が締め付けられる感覚で、それは佐藤和音のことだった……

佐藤直樹は携帯を取り出し、栄光高校の学校掲示板アプリを開いた。

これは二ヶ月以上ぶりに、学校の掲示板を開いた初めての機会だった。

しばらくして学校に戻る予定だったので、今日は学校の最新のトピックを見てみたいと思った。

掲示板アプリを開くと、最初に目に入ったのは、なんと妹の佐藤和音の名前だった。

スレッドの名前は非常に目立っていた。

【冤罪を晴らされた佐藤和音、佐藤直樹の怪我の真相、事件現場の監視カメラ映像公開】

このタイトルは一気に佐藤直樹の心を突き刺した。

彼の怪我の真相?

どんな真相?

なぜかわからないが、佐藤直樹の心の中で不思議な化学反応が起きていた。

まだこのスレッドの内容が何なのかわからなかった。

しかし、このスレッドの内容が自分に大きな影響を与える可能性があるという予感があった。

しばらく躊躇した後、佐藤直樹はゆっくりとスレッドを開いた。

目に入ったのは一つの動画だった。

動画の場面を佐藤直樹は一目で認識した。

動画に映る二人も、彼にとってこれ以上ないほど見覚えのある人物だった。

これがすべての災難が起きた場所だった。

これは事件後、初めてこの場面を見る機会だった。

つまりこの動画は、事件の一部始終を記録していたのか?

本当にそうなのか?

佐藤直樹は頭の中がぐるぐると回っているように感じた。