第318章 新興の権力者・千葉佳津(1)

大阪市で大きなニュースが飛び込んできた。東京の千葉家が大阪市で千葉家当主の実の息子を見つけたのだ。

このニュースが出るや否や、大阪市の権力者たちの間で大騒ぎになった。

東京の千葉家とはどれほどの地位なのか?

彼らの私生児が大阪市にいたとは?

千葉家当主には一人娘しかおらず、嫡男がいないことは周知の事実だった。

そして当主夫人は昨年他界している。

つまり、この私生児は千葉家の次期後継者になる可能性が高いということだ!

その身分と地位は、現在大阪市にいる秋次おじいさんと同等というわけだ!

秋次おじいさんは付き合いづらい人物で、影すら見ることができないのに、まして良好な関係を築くなど論外だった。

しかし、この千葉家の未来の新貴族なら、まだ力をつける前に会って好意を示すことができるかもしれない。それは良好な関係を築く絶好の機会だ。