第338章 原詩織は弁明の余地なし

原恵子の心配は的中した。月曜日に娘の原詩織が学校に戻ってきたとき、みんなの彼女を見る目が完全に変わっていた。

今回の件は、前回の父親が不良だという件よりもさらに深刻だった。

原詩織の父親はろくでなしだが、原詩織とはあまり一緒に暮らしていなかった。

原恵子は違う。彼女は原詩織と常に一緒に暮らしており、母娘の関係もずっと良好だった。

原恵子の品行の悪さにより、より多くの人が原詩織に対して批判的になった。

さらに、原恵子が佐藤家の使用人だったことが暴露され、原詩織と佐藤直樹が以前一緒に登下校していた理由も明らかになった。

そして、彼らの関係の変化も佐藤夫人が保護者会で話したことを裏付けることになった。

今回は、原詩織は前回のように他の面での成績で母親の件を覆い隠すことはできなかった。