第60章:こんな理不尽な仕打ちはない

馬場絵里菜はゲームをプレイすることに関して才能がなく、それは単なる娯楽であり、心法を使用する必要もなかった。それでも、馬場絵里菜はとても幸せだった。それは純粋な喜びで、何の心配もなく、何の負担もなかった。

この時、三人の女の子がそれぞれプラスチックハンマーを持ってモグラたたきをしていた。遠くから、林駆の視線が馬場絵里菜の横顔に注がれていた。ゲームセンターの光が雪のような彼女の横顔を照らし、彼女全体が輝いていた。流れる星のような瞳には光が点々と輝き、彼女は花のように笑い、ゴージャスで無意識に咲き誇っていた。

家に帰ったのは夜の8時近くだった。馬場絵里菜がドアを開けると、ソファに座っている細田登美子を見て一瞬驚いた。しかし、言葉を発する前に、ソファの反対側に座っている二人の人物も目に入った。

男性は30代前半に見え、背が低く痩せており、セミロングの髪は少し縮毛で、蝋のように黄色い顔色と相まって、どこか病的な印象を与えていた。

男性の隣には50代を過ぎた老婦人が座っていた。顔にはそれほど多くのしわはなかったが、髪の根元から広がる白髪が彼女の年齢を物語っていた。賢そうな目は特に輝いており、一般的な高齢者の濁った目とは異なっていた。

記憶の中でこの二つの顔はすでにぼやけていた。母の死後、その極めて簡素な葬儀には、叔母と叔父以外の親戚は誰も参列しなかった。

今、突然目の前に現れた自分の叔父と祖母を見て、馬場絵里菜はしばらくその場に立ち尽くし、反応を忘れてしまった。

「絵里菜が帰ってきたわね」細田登美子が娘の帰宅を見て声をかけ、それで馬場絵里菜の意識が現実に戻った。

我に返った馬場絵里菜は、まず母に返事をし、それから淡々とした口調で二人に向かって「おばあちゃん、叔父さん」と呼びかけた。

河合愛香は冷ややかな表情で馬場絵里菜を一瞥し、軽く「帰ってきたのね」とつぶやいた。

その声は冷たく疎遠で、親族としての温もりは全く感じられなかった。

細田繁に至っては目すら上げず、ソファの隅で足を組んだまま、まるで馬場絵里菜を知らないかのようだった。