第058章:俺が大口叩いてただけさ

そのとき、誰かが群衆の中の夏目沙耶香を見つけ、一目で彼女だと分かった。

「うわっ、クレイジーラビットだ!やっと見つけた!」

「どれどれ?クレイジーラビットってどの子?」

「あそこの三人の女の子の中で一番背が高い子……」

「あの子が魔王のクレイジーラビット?こんなに若いの?」

「そうだね、高校生みたいだ……」

実は、このダンスマシンにはランキングがあって、各曲に最高記録があり、魔王と呼ばれている夏目沙耶香は、このダンスマシンの全曲の一位記録保持者で、今まで誰も一曲も破ることができなかった。

夏目沙耶香は自分のIDをクレイジーラビットと名付けていたので、誰かが一曲踊り終わるたびに、ダンスマシンの画面にその曲のスコアランキングが表示され、どの曲でも最高得点の記録は常にクレイジーラビットだった!