第068章:捨仙十二衛

夜、馬場絵里菜はまずお風呂に入り、その後リビングを片付けてから、やっとテレビをつけた。

テレビでは今話題のトレンディドラマが放送されていて、高慢な社長が灰かぶり姫に恋をするという陳腐な展開だった。馬場絵里菜はリンゴを洗い、退屈そうにソファーで見始めた。

しばらくすると、眠気が襲ってきて、馬場絵里菜はうとうとしかけたところで、突然ドアをノックする音が聞こえてきた。

立ち上がって時計を見ると、夜の10時半。馬場絵里菜は眉をひそめた。こんな時間に誰が来るのだろう?

深く考えずに、馬場絵里菜は玄関まで歩いてドアを開けたが、外には誰もいなかった。しかし、文句を言う間もなく、彼女は全身を震わせた……

「きゃっ!」馬場絵里菜は悲鳴を上げ、素早く後ずさりした。心臓が飛び出しそうなほど驚いた。