第111章:小さな思いは顔に書いてある

娘の言葉を聞いて、細田登美子は心が温かくなった。娘の言うことを考えてみると、確かにその通りだった。せっかく来たのだから、検査を受けてみるのも悪くない。自分はこの十数年、自主的に病院で検査を受けたことがなかった。クラブは毎年従業員の健康診断を実施しているが、それは簡単な検査で、決して包括的なものではなかった。

そこで頷いて言った。「そうね、お母さんも検査を受けてみましょう。体に何か小さな問題がないか見てみましょう。」

馬場絵里菜はそれを聞いて微笑み、細田登美子の腕に手を回して言った。「そうそう、これからは毎年健康診断を受けるべきよ。自分の体調をいつも把握しておかないと。」

二人とも全身検査の予約を取り、基本的な血液検査、肝機能・腎機能検査、胸部レントゲンから、より包括的なX線検査、脳検査、心臓検査まで予約した。