第204話:私と一緒に撮影現場へ

食事を終えた後、みんなはソファーに座ってシナリオを読んでいた。

馬場絵里菜と夏目沙耶香は役について話し合い、豊田拓海は二人が読んだ部分を見ていた。

「撮影はいつから始まるの?学校はどうするの?」馬場絵里菜は突然夏目沙耶香に尋ねた。

第二中学校は伝統的な日本の学校で、外資系の高校のように午後は2時間だけという訳ではなく、午後は4時間の授業があり、下校は5時か6時になっていた。

「ゴールデンウィークから撮影開始よ。学校が終わってから撮影現場に行くわ」夏目沙耶香は口を尖らせ、続けて言った。「確かに大変だけど、好きなことだから頑張る価値があるわ」

馬場絵里菜は無奈く首を振った。夏目沙耶香と友達になってからしばらく経ち、同じ席に座っていることもあって、彼女の性格をある程度理解していた。この子は普通のお嬢様とは全く違って、主体性があり、自分の考えを持っていた。