馬場絵里菜は目を上げると、制服を着た少年がスリッパに履き替えて入ってくるのが見えた。
少年は身長175センチメートルほどで、清潔感のある短髪、肌は小麦色で、体格もやや筋肉質で、一目見てスポーツ好きな男の子だとわかった。
しかし馬場絵里菜は彼の制服を見て思わず驚いた。第二中学校の制服だった!
豊田東は最初に馬場絵里菜を見つけ、すぐに驚いて、一瞬自分が間違った部屋に入ったのかと思った。
彼が馬場絵里菜の顔をはっきりと見たとき、目に浮かんだ驚きの色はさらに強くなり、口をパクパクさせて「君は...君は...」
名前が喉まで出かかったのに、どうしても思い出せなかった!
馬場絵里菜は仕方なく、相手が第二中学校の生徒なら自分のことを知っているのも不思議ではないと思い、立ち上がって挨拶した。「こんにちは、馬場絵里菜です!」