第350章:退院

ただ、彼は人々に冷たい印象を与えすぎていて、女子たちは狼のように彼を見つめているものの、誰も積極的に話しかける勇気がなかった。

「林駆の地位が危うくなってきたね!」

夏目沙耶香は月島涼を一瞥し、思わず首を振って嘆き、林駆のことを惜しむような様子だった。

「ふん、私から見れば普通だと思うけど?あなたたちが言うほど大したことないでしょう?」藤井空は窓際に寄りかかり、どうでもいいような態度を見せたが、その口調は酸っぱそうだった。

「あなたに何がわかるの!」夏目沙耶香は藤井空を睨みつけて言った。「確かに林駆も負けてないけど、二人の雰囲気は正反対だから、結局どちらのファンが多いかってことよ。」

「明らかに、林駆は一年以上みんなが見慣れた顔だから、イケメンでも時間が経てば慣れちゃうのよ!でも新入生は違う!学校にこういうタイプの人いた?珍しいものには価値があるってことで、私は新入生に一票!」