第392話:あの娘、第二中学の子じゃないの?

「いらっしゃいませ。」

ウェイターが急いで迎えに来た。馬場絵里菜と進藤隼人は制服姿だったが、少しも軽視されることはなかった。

「何名様でしょうか?」ウェイターは黒いズボンと黒いベストに白いシャツを着て、襟元には蝶ネクタイをつけており、とても専門的な雰囲気を醸し出していた。

「二人です。明るい席をお願いします。」馬場絵里菜は微笑みながら答えた。

ウェイターは二人を窓際の席に案内した。まだ少し暗かったが、レストラン内で最も明るい場所だった。

メニューを受け取った馬場絵里菜は開いてみると、全て英語表記で、思わず眉を上げた。

「前菜はフォアグラのテリーヌと、エスカルゴのガーリックバター焼き、海老のグリルとオレンジマスタードソース。」

「スープはクリームマッシュルームスープとガーリックブレッド。」