翌日は、武道場の週一回の休みの日だった。
馬場絵里菜は月島涼と一緒に白川昼の住まいを訪れ、宮原重樹も約束通り来ていた。
リビングのソファーでは、みんながそれぞれ寄りかかったり横たわったりとくつろいでいて、目の前のテーブルには山本陽介が作った様々な精巧で美味しいケーキやスイーツが並んでいた。
白川昼は上等な赤ワインを開け、みんなにワインを注ぎながら馬場絵里菜に向かって言った。「門主、武道場での生活はどうですか?」
馬場絵里菜はソファーの隅で黒いクッションを抱きしめ、顎をクッションに乗せながら、目を少し上げて気軽な口調で答えた。「最初は少し慣れなかったけど、最近はもう大丈夫。徐々に良くなっていくと思う。」
「それに、私は体験でなんかじゃなくて、本当に必要だから行ってるの。」と馬場絵里菜は付け加えた。