第646章:朗星パーティー!

古谷始は今日自分で運転せず、部下に運転手を任せていた。

その男は濃い顎髭を生やしており、以前古谷始が怪我をした時に足立区まで迎えに行った髭面の男だった。

髭面の男は馬場絵里菜のことを覚えていたが、こんな重要なパーティーで、ボスの同伴者が彼女だとは思いもよらなかった。

しかし、彼はただ心の中で不思議に思うだけで、バックミラー越しに後部座席でボスと並んで座っている女性を見て、なぜか相性が良さそうに見えた。

車は北区を離れ、港区へと向かった。

今年の朗星パーティーは、上流階級を代表する場所、水雲亭で開催されることになった。

すでにパーティーの入場時間となり、この日の水雲亭は会員の夜間利用を一時停止し、すべての人員をこの年に一度の東京ビジネス界の盛大な集まりに投入していた。