第701章:馬場家

「では橋本社長様、ご配慮ありがとうございます」と馬場長生は言った。

橋本通を見かけたことで、以前の記憶が間違っていなかったことが証明された。彼が会社を代表して朗星パーティーに出席できるということは、ローズエンターテインメントで最も実権を持つトップだということだろう。

そして馬場輝については、おそらく副社長の職位だろう。

なぜなら、他の部署の部長であれば、社内の人々は通常「馬場部長」と呼び、「馬場社長」とは呼ばないからだ。

帰り道で、馬場依子は助手席に座ったまま考え事をしていた。彼女の頭の中には、さっきの人の姿が何度も浮かんでいた。

そして、もし聞き間違えでなければ、彼はエンターテインメント会社の社長なのだろうか?

こんなに若くして既に社長になっているなんて、本当にすごい。