材料がちょっと多くて、全部自分で処理しなければならない。肉類とエビは串に刺さなければならない。
ジャガイモは皮をむいた後、スライスして串に刺さなければならない。
ピーマンはヘタを取り、トウモロコシは皮をむいて切り、エノキダケも根元を切り落として浸しておく必要がある。
やることが多くて面倒だが、幸い五十人いるし、みんな夏目沙耶香のリードのもとで真面目に作業している。
材料の処理が半分以上終わったところで、馬場絵里菜はスタッフに火起こしと炭の焼き方を教えてもらおうと自ら申し出た。
スタッフは指示するだけで手伝わないので、これらすべては馬場絵里菜自身がやらなければならない。
「この作業は僕がやるよ」
林駆が突然側に来て、馬場絵里菜の手から鉄のシャベルを奪い、さりげなく彼女を後ろに押しやった。