材料がちょっと多くて、全部自分で処理しなければならない。肉類とエビは串に刺さなければならない。
ジャガイモは皮をむいた後、スライスして串に刺さなければならない。
ピーマンはヘタを取り、トウモロコシは皮をむいて切り、エノキダケも根元を切り落として浸しておく必要がある。
やることが多くて面倒だが、幸い五十人いるし、みんな夏目沙耶香のリードのもとで真面目に作業している。
材料の処理が半分以上終わったところで、馬場絵里菜はスタッフに火起こしと炭の焼き方を教えてもらおうと自ら申し出た。
スタッフは指示するだけで手伝わないので、これらすべては馬場絵里菜自身がやらなければならない。
「この作業は僕がやるよ」
林駆が突然側に来て、馬場絵里菜の手から鉄のシャベルを奪い、さりげなく彼女を後ろに押しやった。
「あなたにできるの?」馬場絵里菜はその場で笑いながら言った。
彼女は林駆を見下しているわけではなく、彼が育った環境がそこにあるからだ。
「できるかどうかは別として、女の子にこんな仕事をさせるわけにはいかないよ。安心して、先生が横で教えてくれるんだから。必ず火をつけるよ」林駆は言いながら、馬場絵里菜に向かって軽く眉を上げた。
馬場絵里菜はそれを見て、彼と争わなかった。「いいわ、今日バーベキューができるかどうかは、あなた次第ね」
時間はすでに6時を過ぎ、太陽は地平線上に半分だけ顔を出している。湖の中の金色の光が赤い夕焼けと共に、湖岸全体を暖かい光の中に映し出していた。
他のクラスではすでに炭火に火をつけた人がいて、煙が立ち上り、クラスメイトたちから歓声が上がった。
すぐに、林駆もスタッフの指示のもとで炭火に火をつけ、すぐに功を誇るように馬場絵里菜に向かって叫んだ。「絵里菜、火がついたよ!」
馬場絵里菜はジャガイモを串に刺していたが、それを聞いて顔を上げ、彼に微笑みながら親指を立てた。
この一瞬だけで、林駆は心がいっぱいになった。
実は、こうして彼女を見ているだけでも、とても良かった。
「誰か焼いてみたい人はいる?」菅野將がみんなに尋ねた。
多くの男子学生がすぐに手を挙げた。結局、普段やらないことだし、面白そうだと思ったからだ。