第758章:青葉湖を遊覧する

細田繁はこの知能ではきっとあまり考えず、言葉を聞くとすぐに頷いた。「行ってきなさい、私が店を見ているから。」

前の交差点は世田谷の病院で、鈴木夕は直接歩いて行った。朝は検査に来る人が最も多く、夕はまず受付番号を取り、それから産婦人科に並んで待った。

……

青葉湖観光港では、1組と2組の生徒たちがすでに第一陣として乗船場所に到着していた。

観光地の遊覧船は限られているため、10クラスの生徒が同時に湖を巡ることはできず、2クラスずつ順番に行うしかなかった。

初秋の青葉湖は午前中少し肌寒かったが、幸い皆は防寒用の上着を持ってきていた。大きな太陽がまだ高く昇っておらず、エメラルドグリーンの湖面に眩しい金色の光輪を投げかけ、昨日の青葉湖とはまた違った景色を見せていた。

「まだ眠い?」馬場絵里菜は隣で元気のない高橋桃に尋ねた。

桃は頷いた。「昨夜はほとんど眠れなかったの。」

「先生に休みをもらって戻った方がいいんじゃない?立っているだけで寝そうになってるよ。」絵里菜は心配そうに言った。

桃はその言葉を聞いて無理に笑顔を作った。「せっかく遊びに来られたんだから、戻って寝てなんかいたくないわ。」

絵里菜は理解した。このような機会は桃にとって本当に貴重で、彼女は絶対に逃したくないのだろう。

しかしその時、桃は突然背中に針のような感覚を覚えた。まるで誰かが後ろから彼女を見ているようで、背筋全体が冷たくなった。

思わず振り返ってみたが、怪しい人物は見当たらなかった。

唇を噛んで、たぶん朝が寒すぎるから寒く感じるだけだろうと思った。

観光地の遊覧船は小型のスピードボートではなく、もちろん大型客船でもないが、サイズは決して小さくなく、デッキのある観光遊覧船だった。

一隻の遊覧船はクラス全員を収容でき、皆はスタッフの指示に従って列を作って乗船した。

多くの人にとって、これが初めての船旅であり、海ではなく湖上ではあるものの、皆は好奇心でいっぱいだった。

船に乗ると生徒たちはすぐに遊覧船の観光室に入り、窓から湖面の景色を見ることができた。船の外周には腰の高さまでの防護柵があり、防護柵と観光室の間のスペースが通路になっていた。