馬場依子の目標は市内トップ10に入ることだった。最初は喜んでいたが、目を上げると、第1位:馬場絵里菜。
馬場依子:「……」
笑顔が凍りつき、徐々に消えていった。
以前の校内テストでも馬場絵里菜はずっと1位で、自分は2位だった。見た目にはそれほど大きな差はないように思えた。
しかし今回の市内ランキングでは、一人は市内1位、もう一人は市内7位。その間に突然5人も入り、差が一気に明らかになった。
馬場依子は負けることが嫌なわけではない。ただ馬場絵里菜に負けたくないだけだ。
それに彼女は怪物なのか?なぜ市内ランキングでも1位を取れるのか?この1位は彼女の独占物なのか?
鈴木由美も馬場絵里菜の名前が馬場依子の上にあるのを見て、賢明にも口を閉じた。
以前は馬場依子が負けるたびに励まして次回頑張るようにと言っていたが、何度頑張っても成功しなかったので、もう余計なことは言えなくなった。