036:いずれ後悔することになる

雨子は思いもよらなかった。聞いたこともないブランドなのに、本当にニキビに効果があるなんて。

しかも、こんなに素晴らしいなんて。

彼女は自分の目を疑い、大きく目を見開いて鈴木慧子の顔をじっと見つめた。

でも目の前の光景は変わらなかった。

「本当に美人亭っていうのを使ったの?」雨子は不安そうに尋ねた。

「うん」慧子は頷いて、ほっとした表情で言った。「ゴミ箱から拾い戻してよかった。そうしなかったら一生後悔するところだった!」

雨子は目を細めて「シミ取り製品もあるの?」と聞いた。

彼女はニキビはないけど、顔にたくさんのシミがあった。

「あるみたいよ。見に行ってみたら?」

「場所はどこ?」雨子は尋ねた。

慧子は「南通りの方よ。行けばすぐ分かるわ。お店の場所は目立つから」と答えた。