エルワイ株式会社がこの大会を発表すると、様々な実力者たちが姿を現した。
みんながクリエイティブディレクターの職と、エルワイ株式会社の1%の株式に目をつけていた!
大江雲斗はこのような手口を何度も見てきた。
Wは最初の偽装者ではない。
そして最後の偽装者でもないだろう。
ヘレンは目を細めて、「大江社長、Wは貴方が想像しているような人物ではないと思います……」
彼の言葉が終わらないうちに、大江雲斗に遮られた。「ヘレン、そんな人物に時間を無駄にする必要はない。」
このような人物がどんなに巧妙な手段を使おうとも、最後にはシステムに検出されて削除される!
これを聞いて、ヘレンは諦めるしかなかった。
電話を切った後、ヘレンは先ほどまで200だった鬼道のダウンロード数が、今や700+になっていることに気付いた!
ランキング500位から一気にトップ10入りを果たした!
ヘレンは目を細めた。
エルワイ株式会社の検出システムは非常に優秀で、世界最先端の技術を採用している。もしWに問題があるなら、とっくに検出対象になっているはずだ。
しかし今に至るまで。
検出リストにWの名前はない。
これは、Wが偽装などしておらず、全て真のデータだということを意味している!
そう考えると、ヘレンはすぐに携帯を取り出し、鬼道をダウンロードしてゲームアカウントを登録し始めた。
しかし、たった30分プレイしただけで、すっかり夢中になってしまい、もう抜け出せなくなった。
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大江雲斗も電話を切った後、公式サイトを開いて、エントリーしたゲームを閲覧した。
そのとき、飛天閣という名のゲームが、わずか2日で500位から5位まで急上昇しているのを突然目にした。
大江雲斗は目を細めた。
直感的に、飛天閣は並のゲームではないと感じた。
大江雲斗はゲームの紹介を開き、ゲームクリエイターの名前がOTSYだと分かった。
ヘレンがOTSYに気付かなかったとは。
OTSYと比べると、Wはかなりの差がある。
Wのゲーム紹介はたった一文だけだ。
一方、OTSYは200字以上書いており、ゲーム世界の構築まで紹介している。
おそらく。
このOTSYこそが、彼らが探している世界トップクラスの人材なのだろう!
Wのデータは一目で偽物と分かる。
しかしOTSYは違う。