058:面談を約束して、王と王は会わず_3

でも彼女は小さい頃からおじいちゃんと呼んでいた。

長年そう呼び慣れていたので、そのままにしていた。

徳川勝は依然として首を振り、窓の外に目を向けながら、少し渋い声で「今何時?」と尋ねた。

それを聞いて、大口絢は腕時計を見て、「午後2時です」と答えた。

徳川勝はこめかみを押さえながら、「もうほとんど一日中ベッドで寝ているな」と言った。

一日また一日。

この日々はいつまで続くのだろうか?

しばらくして、彼はさらに言った:「時間が本当に早く過ぎるね」

彼は時々考える。

人が生きる意味とは一体何なのだろうか。

特に彼のような人間は。

一生忙しく働いて、それなのに自分の娘を失ってしまった。

彼も死んでしまいたいと思う。

でも最愛の人を置いていくのが忍びない。

おじいさんがこんな様子なのを見て、大口絢は必ず実の娘のことを考えているのだと分かり、一時どう慰めていいか分からなかった。