062：目の上のたんこぶを取る

小林桂代は確かに賢いと言わざるを得ない。

独学でたった2ヶ月ほどで、ほとんどの漢字を覚え、スマートフォンでメッセージを送ることも、四字熟語も使えるようになった。

他の人ならこのような才能は持ち合わせていないだろう。

それを聞いて、小林桂代は笑いながら言った。「そんなに大げさじゃないわ。果留が読んでいるのを何度か聞いただけで、覚えちゃっただけよ。」

普段から何度も聞いているうちに、脳内に記憶が形成されたから、小林国史が詩を暗唱する時に、すらすらと言えたのだ。

そうでなければ説明がつかない。

大川素濃は言った。「それでも賢いわよ。普通の人が覚えられるわけないでしょう？」

そう言って、大川素濃は小林国史の頭を撫でながら、「果留や果留、甥っ子は叔母さんに似るって言うけど、どうしてあなたは叔母さんに全然似てないの？」