061:調査に着手、小林桂代の身世_3

山下おばあさんは鈴木澪由より十二歳年上だった。

この数年間、多くの出来事を経験してきた。

人間性は時として試練に耐えられないことを深く知っていた。

鈴木澪由は娘を何年も探し続けてきた。この古い友人が心残りを抱えたまま世を去るのを見たくなかった。

ベッドに横たわっている徳川勝は頷いた。「遥姉さんの言う通りです。」

彼の娘はとても良い子だった。

三歳で既に多くの漢字を知っていて、たくさんの古詩も暗唱できた...

どうして自分から迷子になるはずがあろうか?

鈴木澪由も頷いた。「わかりました。」

その時、山下おばあさんは何かを思い出したように続けた。「澪由さん、あなたの家の車のドライブレコーダーの記録は見られますか?」

鈴木澪由は一瞬固まった。

山下おばあさんが何をしようとしているのかわからなかった。