070：光速で顔面打撃、報いが降りかかる_6

源緒雨は心の中で冷ややかに哼と鳴らした。鈴木慧子はきっと自分のことを妬んでいるから、何も見なかったふりをしているのだろう。

こんな人には呆れるばかりだ。

「私の顔のそばかすが全部消えたのよ」と源緒雨は続けた。「皇妃物語は信用できないって言ってたでしょう？どう？効果は美人亭より良いでしょう？」

鈴木慧子はすぐに眼鏡をかけ、源緒雨の顔をじっくりと観察した。

よく見ると、確かに源緒雨の顔のシミが全て消えていた。

鈴木慧子は笑いながら言った。「確かにすごいわね。でも、たった一晩でそばかすがこんなにきれいに消えるなんて、少し変だと思わない？最近は多くのメーカーが即効性を求めて、スキンケア製品にホルモン剤を入れているの。これらの成分が基準値を超えると、体に非常に悪影響を及ぼすわ。雨子、気を付けた方がいいわよ！」

結局のところ、顔を台無しにする可能性だってあるのだから。

顔は女の子にとって最も大切な部分なのだから。

そう言いながら、鈴木慧子は続けた。「私の友達が検査業界で働いているの。よかったら皇妃物語を彼女のところに持って行って検査してもらわない？」

元々、鈴木慧子は美人亭についても不安だったが、ホルモン剤が入っているのではないかと思っていた。検査してみて初めて、美人亭の成分表がいかに純粋かがわかった。

その中の全ての成分が天然のものだった。

だからこそ、鈴木慧子は今でも美人亭を使い続けているのだ。

源緒雨は鈴木慧子を見上げ、複雑な表情を浮かべた。「あなたの使っている美人亭は検査に出したの？」

鈴木慧子のこの意地悪そうな態度を見ると、きっと自分のことを妬んでいるに違いない。

結局、彼女の顔のそばかすが消えた今、すっぴんでも鈴木慧子よりずっときれいなのだから。

「もちろん出したわよ」と鈴木慧子は冗談めかして言った。「美人亭は私のポケットよりもクリーンよ。だから安心して使えるの。今では医者の友達も使っているくらいよ」

医療従事者まで安心して使用しているスキンケア製品というのは、その素晴らしさを物語っている。

しかし源緒雨にはこの言葉は耳に入らなかった。彼女は鈴木慧子が自分を妬んでいるだけだと思っていた。

「結構です。私は皇妃物語を信じています」と源緒雨は冷たく言った。

信じているから、検査は必要ない。

それに。