この言葉を聞いて、古川月は心の中で考えた。
今は確かに商売が順調だし、フランチャイズ展開を承諾すれば、チェーン店がどんどん増えていき、ブランドも大きくなっていくだろう。
そうなれば、上場も夢ではない!
それに加盟金も仕入れ代も取れるし、損はしないはずだ。
これらのOEM製品はもともと安いし、工場から10元で仕入れて馬場沙保里に100元で売れば、かなりの利益が出る。
古川月は開店してわずか数日で加盟希望者が現れるとは思わず、興奮を抑えられなかった。
「フランチャイズ加盟はいいですよ。ただし加盟金は少し高くて、20万元かかります」と言って、古川月は馬場沙保里を見つめ、続けて「でも沙保里さん、私たちはこんなに長い付き合いだし、あの時も店舗を取り戻せたのはあなたのおかげです。他の人には20万元ですが、あなたなら15万元でどうですか?スキンケア製品も原価で提供しますよ」と言った。
これを聞いた馬場沙保里は非常に興奮し、すぐに「ありがとうございます、古川姉さん。じゃあ今晩帰ったら加盟金を振り込みます」と言った。
古川月がこんなにすぐに承諾してくれるとは思わなかった。
この数日間のお世辞が無駄ではなかったようだ。
「はい」古川月は頷いて、「加盟金を受け取ったら、今晩原価表をお送りします」と言った。
「はいはいはい」馬場沙保里は続けて「じゃあ今から帰って主人に送金してもらいます。口座番号を教えてください」と言った。
古川月は携帯を取り出し、「WeChat に送ります」と言った。
馬場沙保里は地面から立ち上がり、向かいの大谷食堂へ急いで走って行き、この良い知らせを夫に伝えた。
夫もこれを聞いて非常に興奮した。
スキンケア製品を売る方が食事を提供するよりずっと儲かる。
彼らは大谷食堂を夜のうちに二つの店舗に仕切ることにした。夫が食事を提供し、妻がスキンケア製品を売る。どうせ食堂はすでに改装済みだし、別の店舗として仕切るのは簡単だ。
加盟金を送金した後、馬場沙保里はさらに古川月に10万元の仕入れ代を送金した。
プレセール期間中に一儲けしようと考えたのだ。
翌日はプレセールイベントの日だった。
南通りの人通りは確かに普段より多かった。皇妃物語の美白クリームを使用した客が一晩で効果を実感したため、プレセール当日はさらに多くの人が訪れた。