まさか彼女たちの化粧品店が閉店するのかしら?
そうよ。
きっとそうに違いないわ。
だって、もうこんなに長い時間が経ってるもの。
大川素濃はきっと店舗の譲渡先が見つからなくて悩んでいるのね。
それなのに小林桂代は前に彼女に美人亭への投資を望んでいたなんて。
人を害することじゃないの?
幸い彼女は賢明で、すぐに小林桂代を断ったわ。
そう考えながら、小林桂美は続けて言った:「碧、何か心配事でもあるの?」
大川素濃はその時になってようやく我に返り、「二姉さん、お帰りなさい」
小林桂美は頷いて、続けて言った:「どうしたの?」
「何でもないわ」大川素濃は続けて言った:「果留を待ってるだけよ」
小林桂美はそこで初めて、傍らで遊んでいる小林国史に気付いた。
「でも、どうして心配そうな顔をしているの?」小林桂美は目を細めた。