「そうよ」渡辺麗希は得意げな表情で言った。「私の友達はすごいって言ったでしょう。前は信じてくれなかったけど、今は信じてくれるでしょう!」
山本世月はフェニックスを受け取り、宝物を扱うかのように目を細めて「麗希、あなたの友達って転売屋じゃないの?」
転売屋以外に、山本世月は他の職業を思いつかなかった。
「まさか!綾乃は転売屋なんかじゃないわ!」
山本世月は続けて「この二セットはいくらだったの?」と尋ねた。
「1620元よ」渡辺麗希は答えた。
1620?
山本世月は目を細めて「それってフェニックスの定価じゃない?手数料は取られなかったの?」
フェニックスの現在の販売価格は1セット810元だった。
転売屋のところでは5倍の4000元になっていた。
それでもまだ多くの人が手に入れられない状況だった。