089:高嶺の花!_8

二日目。

午後2時、小林桂代はいつものように英語の研修クラスに向かった。

この数日間、彼女は家で自主練習を続けており、今では簡単な日常会話を英語で先生とできるようになっていた。

「桂子さん、あなたは本当に才能がありますね!」桂代を教えている金髪碧眼の外国人講師アストリッドは、親指を立てて褒めた。

桂子は小林桂代の英語名だ。

自由奔放で束縛のない象徴である。

小林桂代は笑いながら言った:「私もこんなにスムーズに学べるとは思いませんでした。」

その感覚はとても不思議だった。特に初めて26個のアルファベットを学んだ時、まるで既視感があるような...さらには見たこともない単語でも読めてしまうことがあった。

アストリッドは続けて言った:「このペースで行けば、もう少し学べば卒業できますよ。」

「そうなればいいですね。」

そう言って、小林桂代はバッグからフェニックスのセットを取り出した。「これは私たちのシミ取り製品です。アストリッド先生、試してみてください。」

欧米人は肌が白く、そばかすができやすい。

アストリッドも例外ではなかった。

和国で長年暮らしているアストリッドは、和国のブランドにやや不信感を持っていた。さらに欧米人の肌はアジア人とは異なるため、このスキンケア製品が彼女に効果があるかどうかわからなかった。

しかし、アストリッドは小林桂代の好意を直接断ることはせず、笑顔で「ありがとう」と言った。

「どういたしまして。」小林桂代は本を片付けながら、「アストリッド先生、では私は先に帰ります。」

「はい、お気をつけて。」アストリッドは頷いた。

小林桂代が去った後、アストリッドはスキンケア製品をバッグに入れた。

フェニックスに期待はしていなかったが、小林桂代が特別に持ってきてくれたプレゼントなので、すぐに捨てるわけにはいかなかった。

研修センターのビルを出たところで、小林桂代は小林桂美からの電話を受けた。

小林桂美は電話の向こうで笑いながら言った:「お姉ちゃん、先月のお誕生日はとても忙しくて、お祝いする時間がなかったわね。今日の午後は時間があるから、私と母たちがお姉ちゃんの家で食事をしたいんだけど、いいかしら?」

妹が訪ねてくるのを、小林桂代が断るはずもなく、すぐに笑顔で答えた:「いいわよ、いいわよ。じゃあ今から準備するわ。」